漢方について

体の悩み

糖尿病と漢方薬

 糖尿病は、現在、四〇歳以上の10人に一人が罹っている、と言われています。
糖尿病は、治りにくい病気であると同時にコントロールを怠ると、取り返しのつかない 合併病が進行するので、飲食物や運動に十分注意を払う必要があります。糖尿病は、膵 臓から出るインシュリンというホルモンが不足したり、インシュリンの作用が弱いため に、血液中のブドウ糖が充分にエネルギーとして利用されずに残っていると病気です。
 自覚症状として、口の渇き、尿が多くなる、痩せる、倦怠感などがあります。血液中に 糖分が多くあるので、血液がサラサラと流れなくなり、合併症として、高血圧症、動脈 硬化症、脳梗塞、心筋梗塞、狭心症、腎臓機能低下、下肢の壊疽、白内障などが起りや すくなります。糖尿病は、非常に古くからあった病気で、三〇〇〇年以上も前に、すでに 記述されており、漢方でも、一八〇〇年くらいに前に書かれた「金匱要略」(きんきよ うりゃく)に、「消渇」(しょうかつ)の名前で出ております。
 消渇とは、喉が渇き、尿量が多くなった病状のことを言い、糖尿病の代表的な症状と一致 します。原典では「八味地黄丸」(はちみじおうがん)を用いております。八味地黄丸 は、ジオウ、サンシュユ、山芋など八種類の薬草から作った丸薬で、滋養強壮、老化を 防止し、足腰の痛み、尿をスムーズに出せるようにしたり、夜間の小便の回数を減らし たりする働きがあり、糖尿病でない人でも、中高年以降の人なら、常用してもよい薬と 言えましょう。喉が異常に渇く時は「白虎加人参湯」(びゃっこかにんじんとう)を用 います。喉の渇きを癒し(なおし)、体内の水分代謝の異常を調整する働きがあります 。
 血液中に糖分が多いということは、血液の汚れであり、流れも滞ってしまいますが、 前にも述べたように、漢方では、これを「瘀血」(おけつ)と言います。
 糖尿病の合併症は、この瘀血と密接に関係しています。血液増と血液の流れを改善する 、「冠心Ⅱ号方」と体内の陰陽のバランスを整える「生脈散(麦味参顆粒)」 (しょうみゃくさん ばくみさんかりゅう)の併用で、かなり有効であった、との報告 があります。糖尿病は、血糖値コントロールが最も大切ですが、東洋医学の瘀血とか陰 陽のバランスを整えるという考え方は、合併症の予防の上で重要である、と思います。

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