皮膚の悩み
美肌のためのハトムギ
漢方薬で薏苡仁とは、一般にはハトムギと呼ばれています。
飲料用に用いられるものは、ハトムギの皮付きの種子を炒って、香ばしくしてから用いますが、漢方薬の薏苡仁は皮を除いた種子を用います。そのため、香ばしさはなく、淡白な味になります。ハトムギ(皮付き)は食品扱いで、ヨクイニン(種子のみ)は医薬品に分類されます。
ハトムギはお茶として味を楽しむだけではなく、昔からヨクイニンとしてイボ取りや美肌に、民間薬や漢方薬、石鹸、化粧品などとして用いられてきました。時には食用として用いることもあります。
漢方薬では、軽度のむくみ、膿みだし、(雨の日に悪化しやすい)リウマチや神経炎、胃腸が弱い方の下痢などに用いられます。
民間薬としては水イボやイボ、肌荒れに良く用いられますが、その場合は1日に30g~60gくらい用います。
飲料用にも用いられるくらい作用は穏やかのため、他の薬草と併用したり、多量に用いたり、長期に服用する必要があります。
しかし、妊婦の方は多量に用いたり、長期に服用すると流産の恐れもあるため、服用は避けられたほうが良いと考えられます。
ハトムギは7~8世紀頃に中国から伝わり、今現在まで用いられてきた薬草です。
誰もが一度は知らないうちに口にされたことがあると思います。
より効果的に、より適切に、より安全に用いるために、専門家に相談してからのご服用をお勧めいたします。