漢方のはなし
キハダ
キハダはミカン科の落葉高木で、樹皮を剥くと綺麗な黄色をしています。
以前は山でよく採れたようですが今は数が減っているようです。
漢方薬では黄柏(オウバク)と呼び、黄色い部分を生薬として使用します。
またキハダは、苦味が強く、虫も寄り付かないところから、染料として使用されていたこともあります。
キハダの成分にはベルベリンなどが含まれ、菌を抑制したり、炎症を抑えたり、精神や神経等の興奮を抑え、血圧を下げ、胃腸を整える働きがあります。
キハダは昔から民間薬として使用されていた薬草で、この辺の地域では百草(ひゃくそう)と言う名で知られています。今も百草は作られており、根強い人気がある胃腸薬です。
漢方薬としては、清熱燥湿・瀉火解毒・清虚熱という効能があるといわれ、下痢、糖尿病、黄疸、膀胱炎、痔、帯下、肺結核、湿疹、腫れ物、打撲、性器疾患、下肢の神経症状などの薬に含まれています。
また、外用としても湿布剤や目薬に含まれることもあります。
湿疹等にも使用できる薬草なので、普段湿布でかぶれ易い方はキハダ入りの湿布薬を試されるのも一つかと思います。