漢方について

漢方のはなし

腰痛の漢方薬 独活寄生湯

 今年は残暑が長く、山を観ても緑が多く紅葉シーズンがほとんどなかったような気がします。しかし、最近急激に気温が下がり始めました。すっかり秋を忘れてしまい、もう冬?と言った感じです。
 寒くなると足腰に痛みを感じている方で、痛みが悪化する方も多いと思います。お風呂に入ったり患部を温めたりすると痛みが楽になる方は、冬の寒さで悪化するタイプの痛みの方です。
 漢方薬には寒さや湿気で痛みが悪化する方の薬が多くあります。その中でも老化による腰痛の第一選択薬と言われている物が独活寄生湯(どっかつきせいとう)です。
 老化の腰痛の第一選択薬といっても若い方が飲めないわけではありません。若い方でも、足腰の筋力が低下していたり、骨が弱くなっている方はこの薬が合うことが多いです。
 独活寄生湯の内容は、体を丈夫にする薬草と体から痛みの原因物質を追い出すように働く薬草で出来ています。
 しかし、いざ痛みが現われたとき、すぐに完全に痛みをなくすことは大変難しいことです。普段から足腰を弱らせないことが大切です。この独活寄生湯の体を丈夫にする成分はほぼ十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)です。
 腰痛に悩む前に、40台、50台になったら体を丈夫にするお薬で楽しい老後の準備をしてみてはいかがでしょうか?

2012.10.26

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